日本一の車窓風景
肥薩線で一番長い矢岳第一トンネルを抜けると日本一の車窓風景が広がります。列車が停まり、窓を開けて展望を楽しめます。正面に霧島連山、蛇行しながら流れる川内川沿いには京町温泉郷も見えます。空気が澄んでいれば桜島も見えるとか。
人吉城をまわる2日目は、すっかりにわか鉄ちゃんです。
熊本駅 標高9m
特急「くまがわ」に乗って出発。九州横断特急と同じ車両です。人吉までは1時間半程かかります。肥薩線に入ると最初は西側(D席)に球磨川が見えますが、急流になったあたりからは東側(A席)に球磨川が見えます。「くまがわ」は春のダイヤ改正では無くなってしまうとか。新しいD&Sが走るという話もあるのでちょっと注目です。
人吉駅 標高106.6m
平安時代に創建されました。現在の社殿は、慶長15年(1610)から18年かけ造営されたので国宝に指定されています。
曹洞宗蓬莱山 永国寺
本妻の嫉妬に悩んだ妾が、球磨川に身を投げた怨みが幽霊となり本妻を苦しめました。本妻は永国寺の和尚の法力をたより、幽霊は和尚の描いた幽霊の姿に説得され成仏したという話が残っています。普段はその絵の模写を見ることができます。また、西南戦争では、西郷隆盛が本営を置いた場所です。
武家屋敷
相良藩の家老屋敷跡。正面の堀合門は人吉城から移築されたものです。また西南戦争の時には西郷隆盛の宿舎となりました。西南戦争で人吉は、官軍と薩軍に分かれて戦うことになり、この屋敷の主であった新宮家は、父が官軍、子は薩軍に参陣し、親子で戦うことになってしまいました。ここにも庭に富士山。江戸時代末期に参勤交代の苦労を偲んで東海道五十三次をかたどって造ったといわれています。窓口には“夏目友人帳”のグッズが置いてありました。そういえば人吉が舞台でしたね。すっかり忘れていた。幽霊寺の話もあるし、街を歩いていると妖怪がいても不思議じゃないかも。今度来るときは時間を気にしないで済むように人吉温泉に泊まるかな。
上村うなぎ屋
評判の鰻屋さんがあると聞いて行ってみました。行列はなかったものの、時間がかかりそうなので最初に電車に乗る時間を告げて間に合うか聞いてみると、大丈夫とのこと。でも思ったよりも時間がかかって、得意の早食いで完食。早足で駅に向かいました。仲居さんにも気を使わせちゃった。やっぱり鰻はゆっくりと食べるものですね。お味は美味しかったけど、時間がなければ無理しなくてもという感じです。
駅に着くと「九州横断特急」と「いさぶろう・しんぺい」が並んでいました。人吉から吉松に向かう列車が「いさぶろう」。吉松から人吉に向かる列車が「しんぺい」です。今日は「いさぶろう」に乗って吉松に向かいます。
大畑(おこば)駅 標高294.1m
「いさぶろう」は肥薩線を走る観光列車。スイッチバックやループ線を登りながら車窓を楽しんだり、駅に停まって駅舎や風景を観光しながら、吉松駅まで1時間半ほどかけて走っていきます。眺めのいい席に座りたいと思って、奇数番の窓側をチョイスして大正解。まぁ反対側でも展望席もあるし、電車が停まるので席を立って眺めることはできます。
矢岳駅 標高536.9m
肥薩線の最高地点にある駅で、SL展示館にはD51が展示されています。
真幸(まさき)駅 標高380m
スイッチバックをしながら真幸駅へ向かいます。入場券は真の幸せに入るということで人気が合うそうです。ホームには幸せの鐘があり、鳴らすと幸せになるといわれています。もちろん鳴らしてきましたよ~。次は終点の吉松駅(標高213m)です。
吉松駅で「いさぶろう」から「はやとの風」に乗り換え、1時間半程かけて鹿児島を目指します。車窓風景のいい窓側A席を選んだつもりが1号車の8Aはちょうど窓と窓の間で眺めが悪い。でもすごく空いていたので展望席に座って外を眺めていました。
嘉例川(かれいがわ)駅
いずれの列車でも車内では乗車記念のカードをもらいました。とても素敵な観光列車です。
到着。大きな駅ですね。