・城地種類: 連郭式山城
・築城 : 天正7年(1579)
・築城者 : 真田昌幸
・主な城主: 鈴木氏(真田氏家臣)
(登城日:2024年3月27日)
室町時代に沼田氏の一族といわれる名胡桃氏が館を築いたのが始まりとされます。上杉謙信の急逝後、武田勝頼の命を受けた真田昌幸が名胡桃館を攻略し、沼田城を手中にする前線基地として、館の隣に名胡桃城を築きました。その後、豊臣秀吉が関白となり「関東奥惣無事令」を発布しますが、名胡桃城の所領をめぐり、沼田城代であった北条氏家臣猪熊邦憲が名胡桃城を不法に攻略します。この事件が発端となり、小田原合戦が勃発、北条氏は豊臣秀吉に滅ぼされてしまいます。戦国時代に終止符を打つきっかけとなった城です。
馬出
三郭堀切
三郭
発掘調査で三日月堀の跡が見つかり、築城当初は馬出郭であったと考えられています。
三郭 三日月堀跡と二郭 南側虎口
手前に見えるグレーの部分が三郭の三日月堀の跡になります。
二郭堀切
二郭
二郭から見た入口方向。道路を挟んで鉄塔のある場所あたりまでが縄張りでした。
二郭 袖郭
二郭 物見台と北側虎口
本郭
ささ郭堀切
ささ郭
ささ郭 前方袖郭からの展望
上は正面、下は沼田城方面。山に隠れて沼田城(写真左手)は見えません。
名胡桃城案内所
外郭にあたる道路沿いに案内所があります。日本100名城スタンプはここで押すことができます。ビデオで名胡桃城の歴史を学べます。また、ガイドの案内もあります。
後閑駅 道標
後閑駅から約2.7㎞、歩いて30~40分ほどの距離です。駅正面の坂を下ります。道標もあり、わかりやすい道です。残り1㎞程は、登坂車線もある月夜野バイパスを上っていきます。
利根川を渡る月夜野大橋からは、気持ちのいい山並みが広がっていました。
大河ドラマ『真田丸』が放送されていた時に、名胡桃城、沼田城、岩櫃城をまわりました。7年ぶりの訪問です。今回はスタンプを押しに来ました。小さな城なので、30分もあればまわることができます。
戦国時代が終わるきっかけとなった名胡桃城事件。仕組まれたかどうかはわかりませんが、秀吉にすれば北条氏討伐の口実になればなんでもよかったわけですから、秀吉にとって絶好のタイミングです。10年程で廃城となった小さな城は、結果的に北条氏を滅ぼし、戦国時代を終わらせるためだけに存在したような城でした。
名胡桃城を見た後、沼田城に向かいました。名胡桃城から沼田城まで移動する場合、バスと電車の本数が極端に少ないので、時間によっては歩いたほうが早く、1時間半もあれば歩けるそうです。検索したらバスの時間に間に合いそうだったので、上新道のバス停まで歩いて、バスで移動しました。沼田城は河岸段丘の上に築かれているので、歩いていたら最後の急坂は堪えそうです。