マダオなWALKING′!

まるでダメなオバサンによる まったりダラダラお気楽旅

【中山道 16日目】 37.福島宿 → 38.上松宿    2017.6.16 (金)

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中山道中間点
江戸、京双方から六十七里二十八町(約266km)に位置しています。中山道も半分を歩いてきました。今日はここからスタート。あと半分。頑張って歩いていきましょう!
 
 

道の駅 日義木曽駒高原→ 37.福島宿 38.上松宿 → 寝覚めの床  約15km

 
 

今回は峠がないので、久しぶりに一人で街道歩きです。前回、木曽福島駅まで歩けなかったので、どうしようかと思っていたら、木曽福島まで行く高速バスが、中山道中間地点の道の駅日義木曽駒高原を通ります。電車で行くのとあまり到着時間は変わらないので、高速バスで行くことにしました。



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諏訪湖SA
バスタ新宿745分に出発したバスは、釈迦堂PA,諏訪湖SAで休憩をとりながら木曽福島に向かいます。女性専用席もあるし、この日は空いていたので、一人で2席を独占。ゆったりとバス旅を楽しめました。


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道の駅 日義木曽駒高原
12時の予定よりも10分程遅れて到着。道の駅には、中山道東西中間之地の碑もありました。遠くには木曽駒ケ岳が見えます。お昼はバスの中で済ませたので、道の駅ではおやつを購入したり、トイレを済ませて身支度を整えたら中山道に向かいます。ここから中山道の中間点まではすぐ。原野駅まででも1015分ほどで歩けます。


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県道から中山道道標にしたがって細い道に入り、小さな神社を過ぎた先の道標。中山道は舗装道路から左側の細い砂利道に続いていきます。
 

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砂利道は草道になります。踏み跡が薄いけど何となく道を示しているので、草を踏みながら歩いていたら、何か動いた! アオダイショウでした。奥に見える金網の橋を渡って歩いていくと栗本の集落に入ります。


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薬師堂を過ぎて、国道19号線に合流する手前で、ガイドブックにしたがって細い道を進もうとしたら、案内板が立っていました。「この先、道が無くなっていて危険です!」 というわけで案内板にしたがって上田口交差点から国道に合流して歩くことにしました。


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出尻一里塚
江戸より六十九里目
出尻上と書いてあります。ここで国道をいったんはなれて草の道を下ります(おと坂)。その後国道と旧道を行ったり来たりしながら木曽大橋をくぐり、関町交差点から新道を分かれ旧国道を進んでいくと福島宿はもうすぐです。



37.福島宿
 中山道木曽十一宿の中心地で、江戸防衛のため日本四大関所の一つ福島関所が設けられていました。大火による上の段地区以外は焼失してしまいました。中山道宿村大概帳(天保十四年・1843)によれば、宿内家数は158軒、うち本陣1脇本陣1、旅籠14軒。宿内人口は972(494、女478)


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福島宿 冠木門
大きな冠木門をくぐって福島宿に入ります。門のさき左側に細く登っていく坂道が関所に続く中山道です。関所は崖っぷちに造られていました。


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福島関所
日本四大関所の一つで、入鉄砲と出女を厳しく取り締まっていました。代官 山村氏が関守を勤めていました。○に一の家紋。贄川関所でも見た家紋です。建物は関所を模した福島関所資料館となっています。


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福島関所から階段を下って中山道福島宿へと入ってきました。坂の上に見える建物は高瀬家。島崎藤村の姉、園の嫁ぎ先で、藤村の作品「家」のモデルとして知られています。歩く前に藤村の小説を読んでおこうと思っていたものの、結局読まずじまい。いつか読んだときにはこの風景が浮かぶかな。


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福島宿街並み
上町の辺りは大火で焼けてしまっています。


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山村代官屋敷
山村氏は戦国時代木曽氏の重臣として活躍し、後に関ヶ原に向かう徳川秀忠の先陣を勤めて活躍したことから木曽代官となり、関守も務め以降明治2年に至る274年間、木曽谷を支配してきました。現存するのは、当時の御下屋敷の一部と1723年に再建された城陽貞とその庭園、石垣の一部です。展示されている貝合わせやお雛様、レプリカのおもてなし料理もとても豪華です。


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高札場
福島宿は高低差がある街です。坂を上り高札場の角を曲がり上の段の街へと入ります。


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上の段区
上の段区には木曽氏の居城 上の段城があったことから城下町として発展しました。古い街並みが残っています。


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福島宿を抜けた先に駅があります。この先、御嶽神社脇から線路を越える車道脇にある細い歩道を行きます。ちょっと分かりずらいけど、案内板があるから注意していけば迷いません。


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塩淵一里塚
江戸から七十里目
福島駅から役場脇の細い道を下って下道に合流し他辺りが塩渕。塩を運んでいた馬が街道を踏み外して木曽川に転落したためについた地名とか。


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一旦県道に合流した後、坂交差点の手前で細道を上って国道の高架をくぐり写真正面のトンネルを抜けていく。とガイドブックには書いてありましたが、トンネルは通行止めになっていました。迂回路の表示が出ていたので、案内に従って高架下をくぐって国道に合流します。


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御嶽遥拝所
本橋から旧道に入ると、暗い林の中に御嶽遥拝所があります。が、御嶽山は良く見えません。


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林を抜けると視界が広がります。下に道の駅木曽福島が見えるあたりまでくると、御嶽山がきれいに見えました。


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県道まで下りてすぐに旧道に入ります。中央線沿いの旧道は最初は舗装されていますが、途中から草道となり踏み跡もわかりません。でも大丈夫。降りた先にはちゃんと中山道の標識が待っています。


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沓掛一里塚
江戸から七十一里目
ここで旧国道に合流します。新道ができるまでは交通量が多く歩道がないところもあって、現在の難所といわれていましたが、今はほとんど車が通らないのでのんびり歩くことができます。


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木曽の桟
中山道三大難所の一つといわれた桟がありました。国道の下に石積みが残っているというので、何とか覗いてみました。この先の橋を渡って反対側から見るとよくわかるそうですが、橋は現在工事中で渡れませんでした。


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この先で国道は新道と合流していきます。ガイドブックではまっすぐ行けと書いてありますが、歩道がないのでここは案内板にしたがって迂回路を進みます。新道の橋を戻るように渡って川の反対側でて歩いていきます。


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迂回路からは中央アルプスがとてもよく見えます。怖い思いをして車の脇を通らずに良かった。


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鬼淵鉄橋
鬼淵橋の隣にあるのが、木曽森林鉄道の鬼淵鉄橋。現存する国産最古のトラスト橋だといわれています。
 
 

38.上松宿
 木曽五木の集産地で、尾張藩は材木役所を設置し「木一本首ひとつ」といわれるほど厳しい管理をしていました。中山道宿村大概帳(天保十四年・1843)によれば、宿内家数は362軒、うち本陣1脇本陣1、旅籠35軒。宿内人口は2482(1258、女1224)


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十王沢
十王橋交差点で迂回路と中山道が合流します。信号を渡れば十王沢。ここが上松宿の江戸口となります。ここには十王堂と高札場がありました。


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上町


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上松一里塚
江戸より七十二里目 本来は30mほど京寄りにありました。


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一旦旧国道に合流して下町交差点を過ぎ、歩道橋手前の寺坂をのぼって行くのですが、ここで道を間違えて旧国道寄りの道を進んでしまいました。何となく違う気がして左をみたら、奥に諏訪神社の鳥居が見えました。というわけで無事中山道に合流です。隣には尾張藩上松材木役所跡もありました。


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寝覚 立場
県道を歩いていくと古い建物が二軒立っていました。上が「たせや」数年前まで民宿をしていたそうですが、現在は営業していません。下の「越前屋」こちらは蕎麦屋。今はここでの営業はしていなくて国道沿いの店舗で営業しています。今日の中山道歩きはここで終了。二軒の間の急坂を下りて行きます。


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寝覚の床
急坂を下りてきた国道の先にあるのは、寝覚の床。時間は4時半を過ぎていたけど見学できました。国道までもだいぶ降りて来たけど、受付から寝覚めの床までもまだまだ下におりていきます。途中までは歩道があるけど、その先は岩の上を伝って歩いていきます。だいぶ足が疲れていたので浦島堂まで行くのは諦めました。街道歩きの途中で寝覚の床に行く人は、急坂の登り下りを覚悟しておいた方がよさそうです。


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めざめホテル
本日の宿は寝覚の床近くにあるホテル。ツインルームの一人利用でゆったりできました。この日は宿泊客が少なかったようで温泉ものんびり。ご飯はお値段を考えると外に食べに行きたいところだけど、近くの食事処は早い時間に閉まるようなので、やはり食事つきにして正解かな。



 峠がないので今回は一人で歩いてきました。梅雨入りしてからほとんど雨が降らずに夏のようなお天気。暑かったけど、雨に降られるよりは安心して歩けます。私の持っている「ちゃんと歩ける中山道六十九次」と案内所でもらった「信州木曽路 中山道を歩く」という冊子。どちらもちょっと古いので通れなくなっている道が載っています。でも迂回路がちゃんと案内されているので迷わずに歩けました。中山道はすべて残っているわけじゃなくて、もうすでにたくさん迂回路を歩いています。少しくらい迂回路が増えても問題なしです。そして今回は草道の旧道をちょこっと通るところが多々ありました。これからの季節、草が生えてくるので道が判りずらくなるかも。長袖長ズボンがおすすめです。そして雨の日はちょっと歩きたくないかな。


 記事をアップしようと書いていたら、今朝、長野で地震があったとのニュースが入ってきました。木曽町で震度5上松町で震度4。余震も続いているようでとても心配です。一週間前に歩いてきたばかり。他人ごとじゃありません。今のところ大きな被害はないようだけど、これで収まってくれることを祈っています。